国境の南

雑感

海辺のカフカ上下

一度目は大学生の時に店長に借りて(たしか)読んだ。手元になかったので、購入して寝かせていたものを再読。

村上春樹の作品については別に感想とか書く必要ないかなと思うけど(どうせまた読むし、全部おもしろいし)

メタファーとしてのジョニーウォーカーカーネルサンダース、入り口の石、いったい正体はなんなのか?答えは明示されないけど分からないものは分からないでいいっていうのもずっと一貫して書かれていることでもある。僕は考えるのをやめた。やれやれ。

 

卒論を書いてから少し分析的な読みをするようになった。佐伯さんの洋服がだいたいブルーなのは、国境の南の島本さんと同じような意味合いがあるかなと思った。影を半分失った存在、直ぐ近くに居るのに本当はどこか遠くにいるような現実感のなさ。

 

「あなたに私のことを覚えていてほしいの。あなたさえ私のことを覚えていてくれれば、ほかのすべての人に忘れられたってかまわない」

ノルウェイの森の直子も死ぬ前に同じようなことをワタナベに伝えていた。誰かに私のことを覚えていてもらいたい。他人を愛したり家族をつくったりすることの中にも、そういう願いが含まれているように思う