国境の南

雑感

読書

現代思想入門

とにかく書くハードルを下げることが大事だ。Twitterには脳内垂れ流してるのにブログになると腰が重い。 千葉雅也さんの『現代思想入門』読んだ。哲学ってなんなのか全く分かっていなかったけど、物事をいろんな角度から眺める新たな視点を得たように思う。…

街とその不確かな壁

すごくシンプルだった、というのが読み終わってまず抱いた感想。なぜなら最近の村上春樹の長編作品は読み始めてもなんとなく冗長に感じて、一旦興味を失って寝かせて置いてしまうことが多かったから…壮大な冒険も仕掛けもないが、著者がこれまで「手を変え品…

優雅な生活が最高の復讐である

装丁が素敵で手に取った。ツイッターウケしそうなタイトルはたぶんインターネットで見て知っていた、タイトルの意味は読む前と読んだ後で印象が少し変わったと思う。ジェラルドとセーラのマーフィー夫妻の暮らしとその友人たちの話だが、スコットフィッツ・…

ガラスの街

虚無がすごすぎる。自分の虚無のすごさで春を感じるの嫌だな。あと花粉もすごいです。 自分の人生を忘れるためにひたすら本を読むことにしたが、多分色々ちゃんと考えた方が良いんだろうな、分かってんだよ オースターのニューヨーク3部作の第1作目、ガラス…

話の終わり

2月からずっと読んでいたリディア・デイヴィス『話の終わり』をやっと読み終わった。恋人との出会いから別れ(主に別れ)を描いたもので、しんどくてなかなか読み進まなかった。というのと入子構造?回想する現在の「私」、過去の「私」、小説家としての「私…

ジャージの二人

柴崎友香さんの解説が良かった。小説の読み方について。 なんでも意味を見出そうとし過ぎていて、ただそうしたかったからそうした、そこにあるからあった、ってそれだけのことだと思ってればいいってことがたくさんある。本当によく思う。 「自分以外のもの…

沖で待つ

ブログを書こうと思うと腰が重い。 練習と思って頑張ってやっていきます。 10月の読書3冊目は絲山秋子『沖で待つ』。先日行った時に買ったフヅクエ文庫のうちの一冊。短編が3つ。ぱらぱらと読み始めたら面白すぎる、出だしからアクセル全開の「勤労感謝の日…

オラクル・ナイト

昨年冬に、初めて青山ブックセンターへ行った際購入してしばらく寝かせていた。 柴田元幸さんの訳本は村上柴田翻訳堂シリーズで何冊か読んでいたはず。 オースターは初めてだ。どうでもいいがオースターのことをどうしてもオールスターと読んでしまう。(感…

狭き門

無印の古本は本当に選書がいい、ハズレがない。ありがたい。 「なぜ、婚約者になる必要があるんだろう。別段世間の人に知らせないでも、ぼくたち二人が二人であり、またいつまでも二人でいるということさえわかっていたら、それでたくさんじゃないか。……その…

愛と知と悲しみと

銀座の無印に「古紙になるはずだった本」というコーナーがあり、タイトルに惹かれて買った。日に焼けて完全に茶色くなってるし持ち歩いていたらカバーがかなり崩壊してきたから外したら、裏表紙に名前が書いてあった。 誰かを愛する人生について、愛して愛し…

海辺のカフカ上下

一度目は大学生の時に店長に借りて(たしか)読んだ。手元になかったので、購入して寝かせていたものを再読。 村上春樹の作品については別に感想とか書く必要ないかなと思うけど(どうせまた読むし、全部おもしろいし) メタファーとしてのジョニーウォーカーや…

遠い太鼓

最近村上春樹ばかり読んでいる。これはKindleで買ってお風呂でちびちび読んだ。そもそも村上春樹は最高だが旅行記も最高。イタリアやギリシャを中心とした旅の記録。ヨーロッパに行ったことなどないので、とても面白かった。イタリアの治安は大変そうだし、…

古都

仕事が始まったのであまり本が読めなくなったけど、お風呂で村上春樹、寝る前の歯磨きの時に古都をちまちまと読んでいて読み終わった。眠れる美女を読んだときは、なんかキモいな〜と思ったけどこちらは京都の四季折々の風景や祭り、風俗などが描かれていて…

あなたを選んでくれるもの

ミランダ・ジュライ。苦手な作家のひとりである。というのも、先に読んでいた『いちばんここに似合う人』『最初の悪い男』があんまり合わなかったから。あまりにも突拍子がないような場面が多いように感じ白けてしまった。妄想が多すぎる。 ただこの作品はミ…

またここか

坂本裕二の『またここか』 昨日寝る前にちょっと読むか…と思ったらあっという間に読み終わってしまった。出版されたのがたしか2018年の秋?くらいですぐ買ったものの最初だけ読んでほったらかしにしてた。 たぶん登場人物のノリと異様さに当時ついて行けなく…

ペスト

読書の感想をつけることにした。 休業中で暇なのもあるけど、さらさらと読んでしまうことを防ぐのと、ツイッターより長い文章を書く練習にもなるかなと。まあ暇なんだな。 記念すべき第1作目はカミュのペスト。話題ですからね。安易だな。 ペスト (新潮文庫)…